精巣がん
監修(執筆・文責など): さくまクリニック院長 医学博士 咲間 隆裕
精巣がんとは
精巣がんは男性の精巣にできる悪性の腫瘍です。精巣は陰嚢と呼ばれるふくろの中にあり、精子を作る器官です。精巣がんは、若い人に多く見られるがんで、0~4歳と、45~59歳に小さなピークがありますが、25~34歳に大きなピークがあります。早く見つけて治療すれば根治できる可能性がありますが、発見が遅れると若くして命を落としかねない重要な疾患です。1日でも早い受診をお勧めします。
精巣がんの原因
精巣がんの原因ははっきりわかっていません。生まれたときに精巣が陰嚢の中に降りてこない病気(停留精巣)、家族(父親や兄弟)に精巣がんの人がいる、反対側に精巣がんがあったなどは精巣がんの発生しやすいリスクになると言われています。
精巣がんの症状
精巣がんの症状は通常、痛みを伴わない精巣のしこりや腫れです。
精巣がんの診断
精巣がんの検査は、まず医師により陰嚢内を触診します。触診では精巣のしこりの有無や大きさ、硬さなどを調べます。超音波検査では、精巣の中のしこりの形や性質を画像で見ることができます。また血液検査で精巣がんの腫瘍マーカーを検査したり、MRI検査でがんが疑われるかどうかなどを調べます。
精巣がんの治療
精巣がんの治療は、まず手術によって精巣を摘出し病理検査することでがんの確定診断をします。その後転移を認める場合は抗がん剤治療や放射線治療を行います。