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急性腎盂腎炎

監修(執筆・文責など): さくまクリニック院長 医学博士 咲間 隆裕

急性腎盂腎炎とは

腎臓の中にある腎盂に細菌が感染する病気です。膀胱炎のあとに引き起こすことが多く、尿道から侵入した細菌が膀胱から尿管へ尿の流れに逆行して上行していき腎盂まで到達します。通常左右どちらかの感染となります。

急性腎盂腎炎の症状

膀胱炎の症状(排尿時痛、頻尿、残尿感など)に加え、

  • 38度を超える発熱
  • 左右どちらかの背中の痛み(背中を手で叩くと痛みが増強するのが特徴です)

が主な症状です。

急性腎盂腎炎の診断

血液検査

炎症反応の程度や腎機能を評価します。また、敗血症が疑われる場合には血小板や凝固因子などが治療方針を決定するうえで重要な項目となります。

尿検査

尿への細菌や血液の混入、尿中の白血球数などを確認します。また尿培養検査にて腎盂腎炎の原因となっている細菌を特定します。

超音波検査

腎臓に異常がないか、尿路閉塞の有無などを評価します。

急性腎盂腎炎の治療

腎盂腎炎の治療の主体は抗菌薬の投与です。軽症の腎盂腎炎であれば、外来通院で点滴による抗生剤投与、また内服の抗生剤等で治癒します。しかし重症の腎盂腎炎の場合、入院して治療が必要となります。また、腎盂腎炎の原因として、尿路結石などによる尿路閉塞を伴う場合は、尿路の閉塞をカテーテルなどで解除し、体外へ膿の排除をしなければ治癒しません。

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