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精巣上体炎

監修(執筆・文責など): さくまクリニック院長 医学博士 咲間 隆裕

精巣上体炎とは

精巣上体は精巣の外側に存在し、精巣で作られた精子を成熟させ貯めておく場所です。この精巣上体に炎症が起きたものを精巣上体炎と呼びます精巣上体炎は、小児から大人まで男性に起こります。

精巣上体炎の原因

精巣上体炎の原因は、尿道から細菌が入り、精管(精子が通る管)を上行して精巣の脇にある精巣上体に感染することです。細菌は、尿道炎や前立腺炎という病気を起こしたり、性交渉でうつったりすることがあります。細菌の種類は、年齢や性行為の有無によって違います。大腸菌や淋菌やクラミジアなどがよく見られます。

精巣上体炎の症状

精巣上体炎の症状は、炎症を起こしている精巣上体側の陰のうが腫れ、皮膚が赤くなり痛みを伴います。痛みは、足の付け根やおなかにも広がることがあります。38度以上の発熱を認めることが多いですが、全身症状が乏しいこともあります。

精巣上体炎の診断

基本的には触診、尿検査、超音波検査を行い診断します。
触診では精巣・精巣上体の腫れや痛みの程度を確認し、尿検査では尿への細菌や血液の混入、尿中の白血球数などを確認します。また尿培養検査にて精巣上体炎の原因となっている細菌を特定します。超音波検査を行って精巣・精巣上体の様子を確認します。特に精巣捻転との鑑別にはとても重要な検査となります。必要に応じて血液検査を行い、炎症症状の程度を評価します。また、敗血症が疑われる場合には血小板や凝固因子などが治療方針を決定するうえで重要な項目となります。

精巣上体炎の治療

精巣上体炎は抗生物質により治療します。また、安静にして、陰嚢を持ち上げたり、冷やしたりすると、痛みが和らぐことがあります。薬の効果が出るまでに、数日から数週間かかることがあります。

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